天使になった悪魔

あたしの質問に、黙る二人。
 いやな予感。絶対あたってる。

「愛華ちゃん、ちょっと、席外してくれる??」
「…うん。わかった。」

3人になる。重くのしかかる沈黙。
「…。大樹は?」
 もう一度聞く。
すると、達也君が、口を開いた。
「まだ意識が戻らなくて、危険な状態だって、先生が言ってた。」
「…ッ」

なんで、大樹なの??
   あたしは…あたしだけ、生きてるの??
「大樹・・は、死んじゃうの?」

「そんなこと言うなよ!!大樹はッ!!!生きてる!!!ッ」
 今まで、黙っていた敦史君が怒鳴る。

「…・ごめん…。」
 そぅだよ。まだ…生きてるよ。

敦史君は、そのまま部屋を出た。

 達也君と、二人きりの空間。