ー次の日ー

「おはよ
……… え!亜実がいる!?」

「何よそれ?
いちゃいけませんかー!」

「おいっ栞!
あいつ、どうしたんだよ?
遅刻じゃねぇなんて…
しかも機嫌悪いみてぇだし…」

「悪いけどあたしも怒ってる」

「ほんと!
翼はなんで止めなかったのよ....」

「...」
(まっ、翼のことだから亜実のメイド姿を他の男子に見せたくないだろうし止めたと思うけど…
はぁ…)

「は?なんのことだよ?」

「メイド喫茶!!」

「あ……… いや、わりぃ!
ちゃんと止めたんだけどよ…
すまん…」


「あのっ!
ごめんね亜実ちゃん…
私たちが無理やり…」

「亜実と栞がメイドやったらいっぱいお客さん来ると思うし…」

「今年は出し物1位のクラスにはご褒美があるって聞いて...」

「でもさ、
なんで私たちがいない所で勝手に?」

「だって...
言ったら絶対にやらないでしょ?」

「うっ......まあ、もういいよ…
決まっちゃったことは仕方ないし」

「亜実…
はぁ。あんたが良いって言うなら私が怒ってても仕方ないし…」

「お?てことは決まりか?」

「うん…
よーっし!
やるからには1位目指してこうね!」


オーーーー!



まだこの日の私は知らない。
これから何かが変わっていくなんて。

5月が終わる。
そして…

梅雨が始まる。