パパはドクター


その時、

「どうかしましたか?」

若い男の人が、言ってきた。

「えっと…この方達は、気分が悪くなったみたいで…。熱中症だと思うんですけど、救急車とか呼んだ方がいいのかな?って…あなたは、どなたですか?」

海の家の人が、若い男の人に向かって言った。

「僕、医者をしてます。よかったら、診ましょうか?」

その瞬間、私達は、嫌だって言いたかったけど、話す元気がない。

「よかった。お医者さんですか?お願いします」

海の家の人は、私達の意見を聞くことなく、お願いしてしまった。