私が体調崩したから、子供達に寂しい思いさせて、彼方には心配かける上に余計な仕事増やしてしまって…。

そんなことを思っていると、涙が出てきた。

私が泣き始めると彼方はびっくりしていたが、すぐにいつもの彼方にもどり、背中を撫でてくれた。

彼方の手は大きくて温かくてすごく安心した。



私が落ち着くのを待つと、

「奏。そんなに頑張りすぎなくていいんだよ。良い妻でいて、良い母でいて、良い看護師でいる必要ないんだよ。所々は手を抜いていいんだよ。しんどくなったら休めばいい。誰かと比べる必要はないんだよ。奏がやりたいようにやればいい。何のために俺がいるの?もっと俺のことも頼ってよ」

そういうと、彼方は私をぎゅっと抱きしめてくれた。

せっかく止まりかけた涙も再び流れだした。