恋い焦がれ




そんな気持ちを紛らわせようと、
話を、いまだに居ない石田の話に
移し替えた。

「燈紀、石田知ってる?」
「あー、どこ行っちゃったんだろうね」

燈紀が教室内をきょろきょろと
見渡した。

「多分、なんかあったんだろうな。」
「なんか?」
「好きな人でもできたとか」

燈紀がにやりと笑う。
私はそんな燈紀の顔をみて微笑む。

「そっかぁ。
石田も一途になる時がくるのかね」
「つか、一時間目来なかったら
二時間目になる前の休憩時間
探さなきゃなー」

燈紀が面倒臭そうに頭を掻く。

「じゃあ、私と手分けして
探そうよ。」
「あ、ありがとー」
「でもねー」

いいことひらめいたっ

「私が先に見つけたら、
ジュース一本おごってよね!」
「う、受けてたとうじゃないか!」

こうして、私と燈紀の賭けが
始まった。