好きっていう感情がいまいち
よく理解できない。


好きってなんだ?

少し俯きながらそんなくだらない事を
考えていたら、
突然、裕子が私の肩を叩いた。

「見て!!!」
「んー?」
「あれ、石田くんじゃない!?」

少し後ろの方に二人組の男子がいた。

どうやら、裕子が指を指してるのは
茶髪でちゃらちゃらしている
男子の方だ。

石田くん、石田京の事かな。
同じクラスだけど
関わりないから
いまいちよく分からない。

「石田ってどんな人だっけ?」
「イケメンプレイボーイで
有名じゃん!!何でもできる
完璧男子だよ!」

裕子は石田をうっとりと
見つめていたがすぐに焦りながら
「ま、まぁ私には
修ちゃんがいるもんねっ」
と言った。