恋い焦がれ




朝の会が終わり、
一時間目が始まるまでの間は
暇なので、なんとなく、
ふらふら~と
燈紀の近くに寄っていった。

だけど、
タイミング悪し。

燈紀と委員長が丁度二人で
今日の学年委員の会議調整をしていた。

二人とも、真面目で
お似合いだなぁ。
お互い眼鏡で黒髪で。


もやっ

んん?
なんだ、今の胸の奥で動いた
黒い気持ちは。

もやもや

恋人同士なのに嫉妬なんて
するはずないし。
風邪でもひいたかな。


「八田堀ぃー」

委員長との会話が終わったのか、
燈紀は私の名前を呼んで、
手招きをした。