「起立、気をつけ、礼」

皆が皆一斉に頭を下げる。
委員長が朝の挨拶をして、
副委員長が朝の会を始める。

一組の朝はそんな感じで始まる。

「係からの連絡はありますか?」

燈紀が周りを見渡す。
私は、そんな燈紀をじっと見つめていた。

「ん」

しまった!!
燈紀と思いっきり目が合って
しまった。
私はすぐに目をそらす。
今のは偶然。偶然。

ずっと燈紀の事を見てたとか、
そんなでは…

あれ、そういえば石田の姿が見えない。

きっと、そこらで捕まえた
女の子と校内デートでも
しているんだろう。