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「おはよう、八田堀」
「お、おは、おはよう」

いつも通り、図書室で
伊野と朝の挨拶を交わす。
だが、いつも通りじゃないのは
尋常じゃない、この足の痛みと、
尋常じゃない、伊野への恋心が
あるという所だった。


いまいち、何故、私が伊野の事が
好きなのかは分からない。
だけど、伊野といると楽しくて、
安心できて、ずっと傍にいてほしいって
感じる。

多分、きっとこれが
恋してるってやつなんだ。

「足、やっぱ痛い?」
「ちょっとね……
でも、大丈夫だよ」
「良かった……
早く治るといいね」


二人っきりのこの時間。
すっごく幸せだぁ………