胸がズキっとしたのが分かった。
その瞬間煙草の煙を
吹き掛けられ、
「ふー。・・・まぢ、うぜぇーわ」
私は走って立ち去った。
睨みつけられたその目は
色がないように、
命がなかった。
私は何も知らなかった。
けど、私の知っている彼とは
全く違っていてショックだった。
制服に付いた煙草の臭いが
"後ろめたい"からと
自分に言い聞かせて、
その日初めて学校を早退した。
それから私たちは
衝突する事が多くなった。
先生に言われてプリントを
渡しに行ったり、
「学校に来い」と言いに行ったり、
ウザがる彼に私は、
委員長としての義務を
果たしていた。
そしていつの間にか
彼が話すのは
私だけになっていた。
