『もう終わりにしよ』 別れの言葉を発したのは美紀だった コウジは何も言わずに頷いた コウジはベンチに置いてあったケェタイとタバコを荒々しく取るとどこかへ消えてしまった コウがすぐに追い掛ける 私は行こうか迷った 『行かないで…』 立ち上がった私の腕を美紀が掴んだ 『ちゃんと話すから…』 「分かった…」 私はその場に座りタバコをふかした 吸っては吐いて消えていくタバコの煙を私はずっと眺めていた