それはある春の日の事・・・。

「・・ぃ!ーぃ!おーい!」

「んんん・・・。」

「姉ちゃんってばーッ!起きろー!」

「ん。おはよ。」

そう言って修斗はため息をついた。

「あと5分で家でないと間に合わないけど?」

「・・・。ご、ふん?」

「そ、5分」

・・・。

やばいよ?コレはリアルにだよ?

「遅刻するじゃんかー!」

「知らねえよ。」

「修斗、パンっ!」

「は、焼いてねーよ。」

「・・・。全く。使えない弟だな。」

そう言ってコンビニでパンを買おうと決心した私は、財布にお札を入れた。

「姉ちゃんには言われたかねーよ。」

「弟のくせに生意気だな。」

「フッ、姉ちゃんにそっくり、だろ?」

「よく言うよ。」

そう言って俺はドアをあけて勢いよく飛び出した。

これが、何もかものはじまりだった。