結局、最初に取った服で落ち着いた。

朝食を食べ、行く準備ができたのは約束の1時間前だった。

約束の場所には30分もあればいけるため、後の30分をどう過ごすかを考えていた。

「しかたがないからテレビでも見よう。」と、テレビをつけるが、ニュースばっかり。

いじめがどうとか、弱肉強食だとか、面白くない話題ばかりだ。

私はテレビを消してソファーに横になった。

目をつぶると時計の秒針の音や、小鳥のさえずりが聞こえる。

1番大きいのは、母の足音だが、それでも色々な音が聞こえて少し面白かった。

そんな音を聞いているうちに、いつの間にか寝ていたみたみたいだ。

ガバッという効果音が付きそうなくらいに急に起き上がった私は時計を見た。

時間は約束の15分前。

「やばっ!」

私は急いでバッグを持ち、家を出て、約束場所まで走って行った。