彼女は予想の斜め上を行く

だが、ふと昼のことを思い出す。

もしかしたら、飲みに行ったら何か聞けるのではないか。

そして本日二回目の勘が発動。

勇人の上機嫌と葵は、きっと関係がある。

なんとなくそんな気がして、俺は勇人と居酒屋に向かった。

建前は、金曜に一人で残業させたことへの詫びということにして……。



《ごめん。今日、仕事の付き合いで飲みに行く。家、行けないかも》

居酒屋へ向かう途中、葵にメールを送った。

《了解。まぁ来れたら来て》

いつもは遅い葵からの返信が、すぐに来た。

俺との約束の為、作品作りをせずに家に帰宅したのがわかる。

胸が痛むが、勇人と葵の間に起きたこともわからず会うのは嫌だ。

《なるべく行けるようにするから》

《期待しないで待ってる》

期待しないで…か…。

早く勇人の話聞いて、とっとと葵の家に向かおう。

酒もあまり飲まない。

そう決めていたのに…。