彼女は予想の斜め上を行く

作品展示フロアに到着する。

先程のフロアとは一転。沢山の人達が作品を見学していた。

「あっ」

人混みの中。

目敏く一組の美男美女を発見した。

「金本さん…。先輩…」

デモを終了させ、片付けをしながら笑い合う。

この場に来ることを躊躇させ、懸念してた光景から目を反らすように慌てて金本さんの作品展示場所をパンフレットで確認した。

金本さんの作品展示場所周辺は、更なる人だかりが出来てた。

余りの人口密度に圧倒されつつ、「すみません…」と頭を下げながら何とか人を掻き分け作品の前に来た。

美男美女のツーショットを見たヘタレでビビりな俺は、正直早く帰りたかった。

けど……。

足が固まったように、立ち止まってしまった。

大中小とそれぞれ大きさの異なる三段構造のケーキ。

上から一段目は、薄い水色。

二段目は少し濃い水色。

三段目は更に濃い水色とグラデーションになるよう、カバーリングペーストで覆われている。