「……?


何やってんだ、お前

そのことしてもワープするわけじゃないぞ」

ハイドは冷めた目でアクセルを見る


「そんな冷たい目で見んなっ!

クルーニー呼んだだけだからっ!!」


「クルーニー…?


あぁ、さっきの鳥か。」


「鳥〜〜!?

クルーニーを鳥呼ばわりって!


あいつがどんなすごいか知らないからってお前…」

ハイドはアクセルが言い終わる前に重ねる


「お前は俺を誰だと思ってるんだ?」

「は?」


「ドラゴン。
ジャングル、草原、砂漠などあらゆる場所で生息し、その土地の環境等により、水、風、草、焔の属性に分かれる。
焔は特に珍しく、今ではほとんど生息が確認されない。

見たところ、クルーニーは焔属性。

しかも人の言うことを聞くっていうのはさらに珍しいな」


ハイドは目をつむって一気にまくし立てた



「な…

なんで知ってんの!?

水とか風とか草属性は図鑑とかにも書いてあるけど、焔属性の存在を知ってんのは俺らの人種だけなはずなのに…」


アクセルはハイドの知識に愕然とする


「俺に不可能はない」



「そ、そんな…。」



すると、近づいてきていたクルーニーが2人に近づいてきた



「もういいっ!


早く乗れ!

お前完璧過ぎてムカつく!」



「じゃ、遠慮なく


よろしく、クルーニー」



少し表情を和らげて言った


クォーン クォーン


高い声でクルーニーが鳴く


「おいおい。


ドラゴンって普通初めて会ったやつにはそんな懐かないからね?

なんで?


神は二物どころか十物以上こいつにお与えなさったのかー!」



「うるさい。


早く行こう。」



「はーい…。


街まで飛べ、クルーニー!」



2人を背に乗せたクルーニーは大きな羽を羽ばたかせ、上空へと上がっていった