10年遅れのラブレター【停滞中】


「松井が来てて俺、予想以上に浮かれてるから」


「…なっ…!!」


にぱっと、いたずらっ子のように微笑んだ笹岡くんの言葉が、嘘か本当かなんて、この時のあたしにはわからなかった。


だけど……



本当だったら、いいなって…。



小さな希望を、信じたかった。
















離れていた距離は、いつのまにか近くなっていて。


隣に彼の体温を感じることが、凄く凄く嬉しかった。