周りの人間がルミフォンドとリンネを見分けるには、彼女達の髪型を意識するしか方法はない。
そんな中、イサだけは、髪型を見ずとも二人を見分けられる。
帽子をかぶったり、髪形を変えている時など、周りはルミフォンドとリンネを必ず間違えるのに、イサだけは二人の違いをハッキリ見分け、ルミフォンドの手を取り、嬉しそうにしていた。
「僕、ルミフォンドが好きだもん!!」
イサがそう言うと、リンネはいじけてしまう。
「ルミフォンドばっかり、ずるいよー。
イサって、リンネのことはどうでもいいんだぁ……」
リンネはよく、そうやって涙ぐんでは、イサを困らせていた。
うりふたつの双子の姉妹。
ルミフォンドとリンネには、ひとつだけ大きな違いがあった。
見た目と声質はほとんど変わらないが、魔法能力を持って生まれたのはルミフォンドだけだった。
魔法使いの父親を持ちながらも、リンネは普通の人間としてこの世に生を受けた。
なぜなら、ルミフォンドとリンネは、魔法使いと人間の間に生まれた混血の双子だからだ。
父·レイナスは純正の魔法使いだが、母·エリンは人間である。
エリンの両親はどちらも普通の人間だったので、魔法使いには偏見があった。
「魔法使いの元に嫁ぐなんてダメだ!
一緒に暮らしたりなんかしたら、いつか必ずおかしなことに巻き込まれて、危ない目にあうに違いない!」
そう言い、エリンの両親はレイナスとエリンの結婚を反対していたが、エリンはレイナスを心から愛していたので、両親との関係を捨てて、レイナスと結婚したのだった。


