「わたしの寝室を使ってください。」
「・・・・・・え?
ほ、本当ですか? 客間は?
というか、先生はどこで寝るんですか?」
このクラスの高級マンションには客間があって、当然そこで寝かせてもらうのだと思っていたわたしに先生が言いずらそうに、
「わたしはリビングで寝ますから。
客間ですか?
・・・客間はダメです。」
「どうしてですか?」
「とにかくだめです。」
「・・・・そういわれると、みたくなります。」
「ダメなものは、ダメです。
とにかく、はやく寝なさい。」
と、寝室に押し込まれた。
しかし、“ダメ”と言われて大人しくしているわたしではない。
数分後、先生がお風呂にはいったことをドアの音とシャワーの音で判断したわたしは、物音をできるかぎりださないように細心の注意をしながら、寝室をでて客間に向かった。
途中、リビングを抜けるときにゴールデンリトリーバーに“?”と言われたが興味がないようで、うとうとしていた。
客間のドアは引くタイプだったので、ドアを引くと・・・。
「きゃあーーーー!!!!!」
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