あたし様の恋事情【完】

「そっか…」



繭先輩は顔を上げ俺の方を見て、さっきまで絡まっていた腕を外した。



「ホントにすみません」



「そんな謝らないで。あたしの勘違いだったんだね…」



寂しいしそうに言った。



なんの話だろう。



「………」



「あたしね、圭人君があたしの事好きなんじゃないかと思ってたの、自意識過剰だね…」



そう言う事か。



「違いますよ」



「え…??」



驚く繭先輩。



「中学の時、繭先輩の事は憧れでした」