そうして走り去っていった小夜とカリナ。

「…………」

彼女らが去った後、千の武器を操る魔物は、スペシャルバカの目の前で掌をヒラヒラと振り。

「クスクスクス…いやですわ、龍太郎お兄様ったら」

可憐に笑う。

「失禁して気絶してらっしゃるなんて…そんなに怖がって頂けて、メルは幸せです…♪」




庇ったくせに気絶なんて。

スペシャルバカ、かっこ悪。