天神学園高等部の奇怪な面々22

風もないのに、まるで嵐の夜のように激しく木の葉を撒き散らして荒れ狂う木々。

そんな中を、ビシャリ、ビシャリと湿った足音を立てて歩み寄ってくる青白い肌の女。

雰囲気バッチリな夜更けの山中、スペシャルバカでなくてもビビる。

「ひやぁあぁあぁあっ!」

咄嗟に踵を返して逃げようとするカリナだが。

「ぎゃんっ!」

地面を這う木の根に足を取られて転倒する。

平地を歩いていても転ぶほどの運動音痴なのだ。

夜の山道を機敏に動き回れるほど、カリナに器用さはない。