「んじゃあ俺も脅かし役だな」

人狼のワンコ君が言うが。

「だめっ、とーがは私と肝試しするのっ」

お花っ子がワンコ君の腕にしがみ付く。

「おーおー、見せ付けるじゃねぇか犬」

「あ゛?犬っつったかスペシャルバカ?」

何喧嘩してんだお前ら。

「勿論秋帆君は私と肝試しね?怖かったらしがみ付いてもいいけど、ドサクサに紛れて変な所を触ったら駄目だかんね?(ホントは触ってもいいけど)」

何やら邪な副音声が混じっているのはスペシャルハレンチ。

「だ、大丈夫ですよアリスカさん、ぼぼぼ僕がついてますから」

ドモリまくっている眼鏡男子だが、ロシア娘はそれなりに頼もしく思っている様子。

「お兄ちゃん助けてぇえぇえぇえぇっ!」

「ルララ~♪お化けなんて怖くないよ花音~♪」

出発前から怯える妹を励ますのは和音。