天神学園高等部の奇怪な面々22

「リリラララ~♪小さな妖精小夜~♪」

食事を早めに終えていた和音が、そんな小夜にバイオリンを弾きながら接近してくる。

「どうしたんだいそんな浮かない顔して~♪楽しい林間学校には~♪君の可憐な笑顔が似合うのに~♪」

『……』

ロシア娘から、『和音の弾き語りには気をつけろ』と聞かされていた。

バイオリンの生演奏を聞かせてくれるなんて素敵なのに、何を気をつけなければならないんだろうと不思議に思っていた小夜だが、現実にその場に遭遇すると理解できる。

(これは恥ずかしい…)