天神学園高等部の奇怪な面々22

…昼が近づく頃。

「む」

翡翠が空を見上げる。

山の頂上付近に、雨雲がかかり始めた。

黒々とした雨雲。

山の天気は変わりやすい。

この分だと一雨来そうだ。

「翡翠先生、早めに下山した方がいいんじゃないかしらん?」

シルフィアが提案する。

本来ならば夕方下山の予定だったのだが、生徒達の安全の為、ここは時間を早めた方がいいかもしれない。