「きっぺい~送ってくれるの~?」 「こんな状態でおいていけるか!」 「きっぺいってやさしいんだねえ~」 酔ってるせいか 栞音は結平にべたべたくっつく。 両手で結平の腕をぎゅっと掴んでいる。 「つか、照れんだろ。 こんなことされたら。」 結平がぼそっと 恥ずかしそうにつぶやく。 でも、栞音には届いていない。 「おい、ついたぞ。鍵貸せ。」 結平が栞音のかばんから 鍵をとってドアを開けた。