「クレア様!何処へ行かれたのですか!」
「おい、クレア様は見つかったか?」
「いえ、まだです!何処にもいません!」
「クソッ!探せ、探すんだ!」
此処は人間界から遠く離れた所。空高く昇った所にある小さな世界だ。
『ふふ、逃げ切れた♪』
小さな羽根を使って空を飛び、悪戯な笑みを浮かべて居るのは、この世界の姫、クレアだ。
そう、この世界に住む者には皆、背中に羽根がある。小さな羽根や、大きな羽根。丸い形の羽根や、角張った羽根。普通の人間には有り得ない事であるが、この世界では普通なのだ。
何故なら此処は、天使の世界だから。

