「っ!?……す、すみませ…いま…起きま…」


朝に弱い彼は、嫌がることも乱れた髪を直すこともなく、寝ぼけ眼のまま低い声で唸る。


長めの前髪のせいもあって、顔がよく見えない。


「おはー。」


にっこりと微笑んではみたはいいけど、彼に私の顔は見えるのかしら。


「…」


数分の沈黙。