−午前8時。−


ベッドの中で目を覚ました私は、上半身を起こして隣を見た。


そこには、死んだように眠っている彼。


「麻人くーん…」


名前を呼んでみた。


…が。


「…」


返事がない。

…ので。


「あーさぁーとぉーっ!!」

横を向いて寝ている彼の耳元で叫びながら、ゆるくパ-マのかかった色素の薄い髪をくしゃくしゃにしてみた。