「貴様は優しいな」

「優しくなんかねぇよ」

「そんなことないぞ。今の私は貴様の優しさに支えられているのだから」

「フフッ…なんだそれ」

「そのままの意味だ。私が貴様を避けていたのは、半分くらいそれが原因だからな」

「そっそうなのか?」

「あぁ…。昨日、いままで誰かにあんな優しくされた記憶なかったから。すごく嬉しかった。でも、それと同時になんか申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまって…私は貴様に頼り過ぎている気がして…そう思ったら、無意識に避けてしまっていたんだ。本当に申し訳ない」

深々と頭を下げられた。

「だっだから、頭上げろって。それに、お前が思ってるほど、俺は優しくなんかねぇよ」