事務室


「…ったく、貴様は無茶ばかりするな」

傷の手当をしながらつぶやく梨沙。

「悪かったな、無茶ばっかで。つか、こんなの怪我のうちに入んないし」

中学ん時と比べたらこんなの怪我なんて言わねぇ。

「貴様は…貴様は…私に一体何度心配させれば気が済むんだよ…バカ」

「バカって…!!」

梨沙は泣いていた。
泣きながら笑ってた。

「バカ…バカだよ貴様は。いくら暴力がダメだからって全部受けることないだろっ。そんなにいっぱいアザなんか作って…ホントにバカだ、貴様は」

Σぎゅぅ
「本当にバカなんだから…」

子どもをなだめるようなハグ。
頭を撫でながら、『頑張ったな』とでも言っているように。