つよがり姫に振り回されて

教室


「今日から、会長も手伝いにくるそうなのでよろしく」

「「…」」

やっぱり。
みんな、警戒している。
そりゃあ、『猫耳つけて参加する』なんて言われたら誰だって…な。

「なぜそんなに警戒するんだ?もしかしてあれか?『猫耳』の件か。それならもう諦めたから心配するな。私は純粋に手伝いに来ただけだ」

「そっそれならいいんだけど」

「うっうん…」

「こいつは、俺がしっかり監督しておくので、ご心配なく」

「わかったわ」

「じゃあそろそろ始めましょう」

俺は参加者の前に立ち、

「今日もよろしくお願いします」

そう言って、一礼した。

「ゆーじろー、私は何をしたらいいんだ?」

「う~ん…梨沙は、裁縫得意か?」

「…まぁ、人並みには」

「じゃあ、衣装づくりをやってもらってもいい?採寸測って、作ってくれ。順番に梨沙の所に人をやるから」

「了解した」

梨沙は何でもできる。
勉強、スポーツ、家事…
基本は何でもこなせるらしい。
それなら安心だよな。