泡沫眼角-ウタカタメカド-


* * *


その後すぐに言乃と恵は警察署に向かった。
朋恵や高橋とは何度も顔を合わせている二人だが、正面から警察署に入っていくのは初めてのことである。
警察署という威圧感溢れる名称の建物にやや圧倒されながら自動ドアの前に立つ。

開いた先にはあわただしい雰囲気で人々が行ったり来たり。
ただ、どこぞのドタバタ警察ドラマのようにいかにも怪しいという人が警察の制服に身を包む人間に連れていかれたりという場面は見えない。

しかし、見た目がどうであろうとここは警察署。

朋恵と合流し、静かな部屋に案内されても、なかなか硬い姿勢は崩せなかった。


「いきなり呼び出したりしてごめんなさいね」

「は、あ、いえっ!」

朋恵とともに部屋に入ってきた高橋が二人の前にお茶を置くと、四人は二人ずつ向き合うように椅子に座る。
暖かいお茶を一口すする二人を前に朋恵は早速本題に入る。

「単刀直入に聞くけど、日奈山から連絡があったわ」


ぶッ!突然の驚くべきニュースに言乃と恵は同時に咳き込んだ。

「そ、それ、どういう、ことですか!」