泡沫眼角-ウタカタメカド-


人々を掻き分けて、奏が姿を現す。と、その後ろにちゃっかりトシオも。

「ああっ、ことのん! と、その友達!」

「舘見恵ですっ! そんな風に言うくらいなら呼ぼうとしないでよ!」

「だって知らないし」

「(…腹立つコイツ!)」


への字に口を歪める恵とケロリとしているトシオとを見比べて、男たちは首を傾げる。
全員の疑問を代表して、奏が二人に尋ねた。

「なんで、二人がここにいるんだ?」

「はいはーい! その答えは俺たちから!」

「何だ、黒羽(クロハ)?」


全員の視線がぐっと言乃たちをつれてきた三人に向く。
しかし答えたのは、元気に手を挙げた人ではなくその隣。

「吉野さんの事はもうお聞きなンですよね。それに関して何か関係がありそうだったンでちょっと一緒に」

「!!」


空気が変わり、また視線が二人にギンッと向き恵がヒィッと小さく声を上げた。


「あと…」

二人を連れてきたうちの最後の一人が口を開く。


「この二人、先ほど炯斗とも接触してた。そんなもんです」

「……」

腕を組み、考え込む奏。
やがて顔を上げると、

「話を…聞かせてもらっていいか?」

真剣な瞳を向けて言った。