陰陽姫 夜明けを見るものたち



秋雅の言葉に室内はザワめく。

「『霊戻し』だと!?」

「ジジ様、本気なのですか!?」

「それは翠を当主にするということなんですか!?」

信じられないというように口を開く者達に秋雅はというと聞く耳を持たない。

紫「蒼希が言うてたんはこの事…?」

紫苑は、あの時の蒼希の必死な様の謎が解けた。

賢「翠を憎むか?小僧。」

突然話し掛けられ面食らう紫苑。

紫「そういやアンタ誰や?見たことない顔やけど」

賢「俺は阿部 賢人。ジジ様の弟子だ。翠とも仲良くさせてもらってる。」

阿部 賢人。確か15年前にお役目を失敗した阿部家の次男と聞いたことがあったが…

賢「それで小僧。お前はアイツが憎いか?」

紫「小僧やない、僕は紫苑ゆうんや!憎い憎くないと言えば憎い。だがそれは仕方ないやろ?僕らは両親を彼女に殺されて…」