ダダダダダダ

パンッ

翠「紫苑!」

急いで指定された部屋に駆け付けると部屋にいた他守護者3名に秋雅、志波家の者達が一斉に見てきた。

"翠だ。何故ここに?"

"さぁな。何にしろコイツに構ってる暇はない。"

"クソッさっさと消えてくれ!"

四方八方からヒソヒソとそんな陰口が聞こえ、賢人は不快に顔を歪めた。

しかし翠の視線は只一点に向けられていた。

紫「…うぅ……いっ…」

皆が囲む布団の上にはうつ伏せに寝かされた紫苑がいた。

その背は赤く汚れている。

翠「怪我の手当ては?」

秋「頑なに拒み、未だ出来とらぬ。」

秋雅の答えに「やはり」と溢す。

翠「わかりました。私がやりますから皆様は部屋の外に。賢人さんは桶にお湯と救急箱の準備を。」

翠が指示すると賢人と秋雅以外は顔を歪めた。