陰陽姫 夜明けを見るものたち



ここは所謂仮眠室。朝から晩まで道場で修行すると、ある人は力尽きそのまま道場で。ある人は戻る途中の道でと、寝こける人が何人もいた。それでは迷惑なため、隣に仮眠室としてこの部屋を作ったんだとか。

白【翠、貴様も休め。このまま起きていては身体も辛かろう。】

翠「う…ん、そう、なんやけど…」

どこかソワソワしている翠に賢人は眉をひそめる。

コイツ、何を気にしてんだ?

白【…ハァ、心配するなと言っても聞かぬな。しかし、今は何も出来ぬ。休める内に休め。】

翠「少し…縁側にいても…?」

窺うように白棹を見る翠に白棹は諦めたようにため息を吐いていた。

白【ならば阿部の小僧を連れていけ。決して1人になるな。何かあれば呼ぶから。】

うんと頷き翠はくるりと向きを変えて部屋を出た。賢人も続こうとして白棹に呼び止められた。