拓「まぁ結構バタバタしてたし。」

い「阿部さんが本家で忙しそうにしてたのは事実ですしね。」

龍「いや、案外浮かれてて…とかだったりするかもよ?」

紫「浮かれる?」

キョトンと首を傾げる紫苑に白棹が言葉を紡いだ。

白【そりゃ珍しく翠が自分から己を頼ってきたのだ。惚れたものから付いて来てほしいと言われりゃあ浮かれるのも仕方無いだろう。】

蒼希は腕を組んで呆れたように目を細める。

蒼「……阿部様は確か31歳だっけ?そんないい歳したオッサンがんな事で浮かれるか?」

賢「誰がオッサンか!」

ゴンッ!

蒼「Σ!? イッテェー!?ιι」

突然現れた賢人は蒼希の頭に拳骨をお見舞いしていた。

紫「あ、阿部様、いつの間に…ιι」

顔を引き吊らせ紫苑は自分にも被害が来ないように一歩引いた。

翠「賢人さん、もうええの?」

賢「ああ。必要な事は全部書いたからな。それで文句が来ようが知ったこっちゃねぇよ。」

ポンと翠の頭を撫でる賢人に白棹は首を傾げる。

白【文句が来るような事を書いたのか?】

賢「いや?ただ俺の兄貴って割と自分の仕事を俺に押し付けるからさ。俺が暫くは帰らないと言えば煩いのは目に見えてるよ。」

苦々しげに言うと翠は不安そうに賢人を見上げた。