猿【そうだな。貰ってやってくれ翠。俺じゃあ握り潰しちまう。】
そう言って翠の手を扇子ごと握り、しっかりとその胸に持たせた。
翠「………」
翠は無言で扇子を握り、目を閉じながらしっかりと頷く。
猿【ありがとうな。】
白【それで、貴様は今後どうする?秋雅の言う通り自由になるか?】
白棹が猿鶴に問うと、猿鶴はゆるゆると首を振る。
猿【俺もお前と同じで今更自由になるなど既にわからん。神木にいるのが当たり前になっちまったからなぁ。】
そう言うと猿鶴は賢人を見る。
猿【…そういや小僧。お前は秋雅の弟子だったな?】
賢「え?ええ。」
すると猿鶴は賢人に頭を下げ
猿【ならば俺をお前の式にしてくれ。】
賢「Σえっ!?えええぇぇぇ!?ιι」
突然の申し出に絶叫する賢人。
白【うるさいぞ阿部の小僧。良いではないか?猿鶴程の妖ならば実力は申し分無いだろう?】
賢「いやいやいやいや!!ι確かにそうだが、俺ごときの式になるなど…
それなら翠の式になった方がいいんじゃないか!?ιι」
翠「ご謙遜を…しかし私は賢人さんよりも勘助様の方が良いと思います。」
猿【ん?何故だ?】
首を傾げる猿鶴に翠はニコリと笑う。

