「いずな殿、貴殿は己の弱さに突け込まれ、その身を明け渡した。これに間違いはあるまいな?」
い「…は」
翠「明け渡してなどおりませぬ。彼女は意識を完全に彩華に乗っ取られてはいなかった。」
はい。と返事をしようとしたいずなを遮り訂正する翠。
これによりザワザワと室内に動揺が走る。
「翠よ、今はワシが話しているのじゃ。邪魔立てするでない。」
鋭く睨むも翠にそんなものが効く筈もない。
翠は頭を下げ
翠「恐れながら、私は情報をしっかりと間違いの無いように申し上げただけで御座います。間違った情報に踊らされ、恥をかくのは貴方様で御座いましょう。」
そう言いながら顔を上げる。その瞳は不敵に笑っていた。
その瞳に射ぬかれた老人はグッと言葉に詰まる。しかし、ニヤリと嫌な笑みを浮かべる。
「では乗っ取られてはいなかったが抵抗はしていなかったのだな?」
い「! いいえ!私はずっと抵抗していました!!」
必死に首を振る彼女に古参の者達は鼻で笑う。
「イタコともあろうものが抵抗したのならば追い出す事もわけなかろう?」
楓「それは無理といえましょう。実際に彩華と対峙した者ならばわかります。あの者の図り知れぬ力をその身に宿し追い出すなど、熟練の陰陽師ですら難しい。」
間髪入れずに楓が反論すれば守護者までも頷く。
古参の者達は顔を歪める。どうあってもいずなを罰したいのだろう。

