陰陽姫 夜明けを見るものたち



翠「ジジ様、翠でございます!」

秋『入りなさい。』

大きな襖の前。その前に座り翠が声をかけると中から掠れた、しかし威圧感のある声が聞こえた。

翠「失礼します。」

カラカラと襖を開け、その場で頭を下げる。

翠「ジジ様、ご用は何で御座いましょうか?」

部屋の奥、テーブルの前に座り何かを読んでいた老人、神木陰陽道 現当主 秋雅がいた。

秋「…封印が八、七、六、と破られ今宵は恐らく第五封印が破られよう。これ以上の被害はマズイ。」

厳しい目付きで翠を、いや翠を通り越し見えざる敵を睨んでいる秋雅。

翠「わかっています。これ以上、邪気を京都にもらすわけにはいきません。必ず私が止めましょう。」

秋「そうではない。」

間髪入れずに秋雅が否定する。

翠「は?」