拓「何でいずなさんを罰する必要あんの!?あの人は利用されただけなのに!」

蓮「落ち着きなよ2人とも。翠ちゃんに当たることじゃないでしょ。」

翠に詰め寄る勢いで怒鳴る2人を諌める蓮。

翠「2人の気持ちはようわかる。けれど今回、前守護者の御三方が亡くなられた。その悲しみを鎮める術を見いだせない方々がいずなさんにも罪があると仰っているんや。理不尽かもしれへんけど、そう結論が出てしまうのも仕方ないかもしれへん。」

壁に寄り掛かり腕を組んで目を瞑る翠の声は落ち着いていて、まるで何も感じていないようであった。

しかし、短い期間でも翠の傍にいる4人は彼女の手が僅かに震えているのを見逃さなかった。

翠「だけど私は…」

ガタッ

「「「!?」」」

小さな物音に全員が振り返る。

い「わた…しの…つ…み…?」

青い顔で壁を支えに立っていたのはいずな。

いずなはガタガタと身体を震えさせ、その場に座り込んだ。

翠「いずなさん!?」

慌てて彼女の傍に膝をついて顔を覗き込む。

い「わた…しの…罪…そうだ…私は…人を…人を!!
――いやぁぁぁぁぁ!!」

頭を抱え叫ぶいずなを翠は強く抱き締める。