数日後
ある日本家屋の一室にて
カラカラ パタン
淡い水色の着物を着た女性が静かに部屋から出る。
翠「まだ起きひんの?」
麗【まぁ翠様!いらしてたんですか!】
そんな彼女 雪女の麗奈に声を掛けると驚いたように近付いてきた。
翠「うん、こっちもそろそろ落ち着くさかい、休憩がてら様子見に来たんよ。」
ここは翠の生家。とはいえ現在は神木の管理下のもと、お弟子さん達の住居として使われている。
麗【相変わらずですわ。特に身体的には異常はありませんから、やはり精神的なものかと…】
「そう…」と返すと翠は先程麗奈が出てきた部屋の襖を僅かに開けて中の様子を見る。
そこには部屋の真ん中で布団に入り規則正しく寝息をたててるいずながいた。
翠「伊邪那美様が護ってくださったとはいえ、あれからもう5日。流石に心配やな。」
麗奈も頷き、翠の隣に並んでいずなを見つめた。