天【愚弟が失礼した。行くぞ。】

須【兄者狡いぞ!某も翠殿の柔肌に触れた…】

天【須佐之男?(黒笑)】

須【…還ります…】

笑顔で須佐之男を見る天照の無言の威圧に須佐之男はあっさり降参。

そして近くで転がっていた剣 草薙剣を拾い上げる。

須【懐かしい。某はこれを使い八俣遠呂智を討ったのだぞ。】

自慢気に剣を振り回す須佐之男に少し笑う。

飛「知っていますよ。有名ですから。」

白【まぁそれは子孫から出てきた物だからな。切れ味はやはり劣るであろう。それをどうするのだ?】

天【あれも一応は神器の1つといえる故、封印の儀式に使う。人間の手に委ねるわけにはいかぬからな。】

天照は須佐之男から草薙剣を引ったくり、額を刀身に当て目を閉じる。

ブツブツと何か呟くと僅かに光だす草薙剣。

それを逆さに持つと月讀と須佐之男も手を触れ、先程伊邪那美が入っていった穴に向ける。

天【"我、天照大御神の名の下に"】

月【"我、月讀命の名の下に"】

須【"我、健速須佐之男命の名の下に"】

天・月・須【"ここに永劫解けぬ護りを刻む!"】

ポゥと更に光出した草薙剣から手を離すと重力に従い落ちていき

ドスッ

遥か下から地面に突き刺さる音が聞こえ

ゴゴゴゴ

同時に京全体を揺るがす地響きが起こった。