伊【これを地上にいた少女から託されました。悲しいでしょうが…これ、を…?】
不自然に切られた言葉に男は伊邪那美を見上げ
【…え…これは…!】
自分の手を見て驚愕の声を上げる。
そこには先程まで消滅間近だった半透明な手ではなく、しっかりとした手が現れていた。
【何故…?この指輪を持った瞬間…これって!】
渡されたリングに目を落とした男は目を見開く。
【……伊邪那美様、もう1つリングを預かっているでしょう。それを妻に渡してくださいませんか。】
それに頷き伊邪那美は翠から預かった2つ目のリングを女の手に渡した。
【…え…何で…?】
すると今まで口すら利けなかった女の身体が男同様しっかりと存在が現れ、ゆっくりと起き上がった。
【あなた、これは一体…私達、消滅しかけて…】
【それを見て。見覚えがあるでしょ?】
男がそれと指したのは2人の手にあるリング。

