翠「…私は…無力…ですね…」
賢「仕方ない。それが人間だから。だけど、お前は最善を尽くしたと思うよ。俺は近くで見ていたからわかる…大丈夫、俺はいつだって翠の味方だから…」
あやすように背中を撫でる賢人に身を預け、暫し目を閉じる。
どんなに考えても、現実は変わらない。きっと賢人の言う通り、これが今一番の最善だったのだ。
賢「お前は悪くない。よく頑張ったな。」
最後に頭をくしゃりと掻き混ぜられ、その手の暖かさに凄く安心した。
伊【さて、では私も黄泉へ還りますが…】
そう言って伊邪那美は翠を見る。
翠は居住まいを正し伊邪那美に視線を合わせた。
翠「何でしょう?」
伊【今回の件で貴女達人間に黄泉の扉の封印を任せるのが心配になりました。とはいえ、貴女達以上に力を持った者もいない。さて、このまま貴女達に任せるか否か…】
伊邪那美は考えるように黙っていると
【ならば我らがその務めを担おう。】
凛とした声が突如響いた。

