彩【くっ!放せ!放さぬか!!】
彩華はジタバタと暴れるがびくともしない。
賢「……ソイツはどうなりますか?」
伊【この者は黄泉を蹂躙した。到底許されることではありません。この者は私が直々に処罰致しましょう。】
翠「……ですが、彼女をここまで追い込んだ要因を考えれば…!」
伊【甘い!】
すかさず伊邪那美が遮り彩華を睨む。
伊【どんな理由があろうと禁忌を犯せばそれ相応の代償が必要になります。彼女もその代償を払わねばならぬのです。】
パチンと伊邪那美が指を鳴らすと、空いた穴から黒い触手みたいな物が彩華に絡み付いた。
きっとそれは黄泉の扉から伸びているのだろう。
彩【おのれ…おのれ!この私が貴様のような古き神に敗けるなどぉぉぉ!】
彩華は叫びながら穴へ消えていった。
翠「……っ…!」
翠はそれを悔しそうに見送るしかなく、唇を噛んで俯く。
賢「………」
そんな彼女を賢人は何を言うでもなく、その身体を引き寄せ頭を自身の胸に押し当てた。

