翠「飛鳥、いずなさんを。」
飛鳥は頷き、いずなの傍らで膝をついて状態を確認した。
翠と賢人は片膝をついて頭を垂れる。
伊邪那美に敬意を払うためだ。
伊【私(ワタクシ)を救ったのは貴女方ですか?】
静かに問う伊邪那美に顔を上げずに言う。
翠「恐れながら、我らは役目を果たしたに過ぎませぬ。貴女様を救うなど大それた事など…」
伊【謙遜など必要ありません。私は亡者が外に出ていったのを何とかしようと追いかけたにもかかわらず取り込まれ、その娘の精神を護ることしか出来なかったのですから。】
賢「ならば、彼女は無事なのですか!?」
バッと顔を上げる賢人に伊邪那美は頷く。
翠「それだけで充分です。彼女、いずなさんは本当にもう駄目かと思っていたので…
良かった…無事で…」
ほぅっと息を吐く翠。
正直な話、いずなの無事は賭けに近かった。
あれだけの亡者に彩華。おまけに伊邪那美までその身体に憑依させていては本来ならば宿主の精神が崩壊していたことだろう。
それでも無事であったのは伊邪那美と本人の強さだろうと思う。

