陰陽姫 夜明けを見るものたち



飛「良かった…間に合いましたね。」

心底安心したように笑うと静かに翠を降ろす。

翠「どうして…まさか1人で来たん!?」

一瞬呆然としたが、まだ未熟とされる自分の弟子が1人でこんな危険な所まで追い掛けてきたとなれば黙っていられない。

飛「大丈夫ですよ。ちゃんと阿部さんも連れてきました。」

ニッコリと笑うと翠の後ろを指差す。

翠が振り返ると、屋根と一体化している賢人がいた。

翠「えっ?け、賢人さん?」

慌てて賢人に駆け寄る。

賢「いってぇ…ι烏山、お前幾らなんでも振り落とすことなくね?ιι」

飛「急いでたもので。」

悪びれる様子もなく笑う飛鳥に、自分を助けるためだと気付き翠は飛鳥を見る。

翠「そっか、私を助けるために…有難う、飛鳥。」

翠が僅かに笑いながら礼を言うと、飛鳥はほんのり頬を染めて「どういたしまして」と笑った。

彩【おのれ!邪魔立てするなぁ!!】

ブンッと腕を振るう彩華から禍々しい強い風を感じ、体重の軽い翠は身体が浮いてしまう。