陰陽姫 夜明けを見るものたち



翠「同じ技は通用せぇへん!」

"黒い炎"を斬ると真っ二つに割れ、そこから飛び出し幾太刀を振るった。

翠「ハァァァァ!!」

ブンッと振り下ろすも紙一重でかわされる。

しかし、すぐに連続で斬り掛かった。

翠「てやっ!たぁ!はっ!!」

彩【当たらぬわ!】

ブンッと彩華の回し蹴りを咄嗟に刀で受け止めるが、先程人間1人をあんなにぶっ飛ばした彩華の蹴りだ。それを受け止めきれる訳もなく、翠は呆気なく飛ばされた。

翠「キャッ!!」

空中で何とか身体を捻り、受け身をとって着地しようとするも、それを彩華が許す筈もなく

彩【さらばじゃ。美しき巫女姫。貴様の勇姿を妾は忘れぬぞ。】

ゴゥッと"黒い炎"が翠に向かって迫ってきた。

翠は慌てて氷結白雪を構えたが、先程の蹴りの余韻か。腕が痺れ力が入らず、刀を持っているだけで精一杯だった。

翠(マズイ!?)

その時

ビュンッ

凄い速さで翠に向かってきた影に身体を拐われ、炎の軌道から外れた。

翠「えっ?」

突然の事に頭が付いていかず、自分を抱き締める腕の感触に顔を上げる。

翠「あ…すか…?」

そこにいたのは心配そうな顔をした飛鳥だった。